TEPIA 一般財団法人 高度技術社会推進協会

TEPIA 先端技術館

経過・結果レポート

ロボットグランプリ2018レポート③

2019.01.16

(レポート②からの続きです)

TEPIAロボットグランプリ2018、午後の部のレポートです。

⑦市川高校 Logosophia研究開発チーム
「Logosophia」

 

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ほぼプログラミング経験のない二人が挑んだ、プログラミング言語を用いたソフトフェアの開発。

「質の高い授業を皆が受けられる、教員の負担を減らす、あるいは「教員がいなくても授業ができるような汎用的なシステムの構築」を目標に、プレゼン業務全般の効率化を図り考え出されたのが、スライド生成とスライド送りを自動で行ってくれる「Logosophia」です。

Logosophiaには、原稿を読み込むとスライドを出力してくれる機能 と、そのスライドを音声をスイッチに自動で次へ送る機能があります。
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教育現場を含め最も一般的に使われる文章作成ソフト「Word」の文章の言語を読みとって、pythonのライブラリを用いて文字列化します。
教科書のPDFデータやスキャンデータの画像も読み取り文字列化する際には、連携しようとしたpython既存のOCR(文字認識ライブラリ)にバグを発見したため、彼らは独自に、Kerasというライブラリを用いて、ニューラルネットワークを構築し、機械学習を行わせ、「画像分類問題」として解決しました。
さらに、数式まで画像化することによって、すべてのPowerPointでTeXの数式に対応できるようにまでさせています。

そして文字列からPowerPointのスライドの生成をするシステムも、pythonのライブラリを用いて開発。
画像、表、グラフを持つスライドも作れ、さらに、文章要約機能も実装しています!
長い文章があっという間に抽出・要約されスライドに現れます。

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WEBのニュース文章が自動的にスライドに。
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スライド送りは、認識した音声を文字列化し、1枚のスライドの最後にある文字列に対応した音声によって、そのスライドが送られ次のスライドが表示されるしくみになっています。

これらの機能を実装するためにたくさんのパッケージを利用しましたが、
利用者の使い勝手を考え、ボタンひとつで必要なパッケージすべてをすぐにインストールできるようにも!
「多くの人に使ってもらえるように」「より使い勝手をよくするために」ところまで考え、より一層の機能充実を図る姿勢と実装するスキル、本当に見事でした。

⑧盛岡市立高校 自然科学部
「MOU(モウ)」

「MOU」は、水中環境調査用ロボットです。
盛岡市立高校 自然科学部は、その名のとおり、生物や自然に関する活動をしている部で、活動の一環で岩手県の龍泉洞(日本三大鍾乳洞の一つ)地底湖の藻類の調査を行っています。
地底湖の壁面に自生する藻を採取したい!と、今回のロボット開発の挑戦がはじまりました。
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ロボットの開発は全員初めて、ロボットを制作する道具はひとつもない、という状況からスタートでしたが、
1号機、2号機、3号機…と、どんどん試作と水中動作のテストを重ねて、実際に地底湖で水中の撮影、藻類の採取ができるロボットを完成させました!

水中ロボット制作は、浸水、水圧、浮力、湿度…まさに”自然”を相手にした挑戦です。
浸水対策、機体の体制維持のための動力・浮力調整、WiFiが届かない水中での通信の問題、水中での視認性の向上など、
それぞれの課題に、さまざまな対応策を考えて改良していきますが、例えば材料を変えると重量が変わり浮力も変わるので、調整に苦労するのです。
龍泉洞での調査にいたるまでに、水深5メートルのプールで何十回も実験を繰り返したそう。

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国指定天然記念物・龍泉洞の地底湖での実地実験は、文化庁から許可を得て実施しました。
特別な時に調査で潜る専門ダイバー以外の人々にとって、未知の世界である、美しく神秘的な龍泉洞地底湖。
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第二地底湖で2回、第三地底湖で2回の実地調査を実施。
洞内の湿度やコードの扱い、モーターの制御などに苦戦しながらも、水深約11メートル付近まで潜水に成功。
映像の撮影、壁面付近への潜航で藻類や植物・鉱物などの採取にも成功しました。
初めてのロボット開発が水中ロボットで、かつ実地調査まで成功させたことに審査員一同、賞賛の言葉が並びました。

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チームで掛け声を掛け合いながら、潜水し、移動したり向きを変えたり、浮上する様子を実演。
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自作のロボットで調査活動をする盛岡市立高校自然科学部の今後の「大発見」に期待です!!

~レポート④に続きます。

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